「町の印刷屋さん」無くなったね--マチデザ

私の父は水道橋でデザイン会社を経営していました。

デザイン会社といっても、企業の下請けの昔で言う「版下屋」に近い仕事が主だったのですが。

昔は、今と違って写植、紙焼きをペーパーセメントで台紙に貼り、それを版下として印刷屋に納品してました。その納品までの仕事ですね。

でも、雑誌のページも担当していて、イラストカットなども全てスタッフがやってました。今思ってもうまいもので、入稿までのあらゆる作業は版下屋さんが行ってましたね。

デザイン屋さんと印刷屋さんは近い職業で、例えば父の会社の場合はデザインの仕事を企業からをメインに受けて、その他に水道橋付近のお店などからもラベルやシールなども頼まれる。それは、町の印刷屋さんに入稿して納品する。一方、町の印刷屋さんは、印刷をメインとして受ける。でも、お客さんは素人なもんで、いいデザインに仕上げて印刷してあげる。天秤棒のどちらに重心を置いているか程度の違いしかなかったと思います。(本人たちは、そうは思ってない可能性もありますが)

でも、こんな風景も最近では見られなくなりました。せめて、横浜北部だけでも私が町のデザイン屋さんとして、昔で言う町の印刷屋のような役割を果たせればと思います。